このうちJR東日本では、2035年度までにホームドアを591か所で整備するほか、エレベーターの整備、ホームと車両の段差の縮小などに取り組むことにしています。
東京メトロでは、すべての駅でのホームドア設置や多機能トイレの整備を進めることにしています。
小田急電鉄では、2022年度からの10年間に、30駅でホームドアを設置する計画で、制度の活用によりホームドアの設置は従来の2倍近いペースで進められる見込みです。西武鉄道では、2030年度までに28駅でホームドアの整備を進める計画のほか、ホームやトイレの位置を点字で示す案内図、段差解消のためのスロープなどを整備する予定です。横浜高速鉄道では、ホームドアはすでにすべての駅に設置されていますが、一般のトイレのブースを広くしてベビーチェアを設置したり、電車内の車いすやベビーカーのためのスペースを増やしたりすることにしています。鉄道の駅では、都市部を中心にバリアフリー化が進められていますが、ホームドアの設置などは十分に進んでいないのが現状です。
1日当たりの利用者数が10万人以上の駅でホームドアが設置された乗り場の数は406か所と、約45%にとどまっています。
地方鉄道も含めて全国に2万か所近くある乗り場の1割余りとなっています。
国土交通省は、「鉄道駅バリアフリー料金」などの制度を活用し、ホームドアを2025年度までに全国で1日当たり10万人以上が利用する駅のほとんどにあたる800か所を含む、優先度の高い3000か所に整備することを目標にしています。